ポイント7:値動きとリスクを確認する

投資信託を長く保有するには、利益が出た時期だけでなく、値下がりしたときの動きも知っておく必要があります。購入前に、自分が受け入れられる下落幅を考えます。

最大の下落だけでなく下落期間も見る

過去の運用実績を見るときは、最も高い利益が出た年だけでなく、大きく下落した時期も確認します。

自分が実際に保有した場合、その下落に耐えて積立を続けられるかを考えます。値下がりに耐えられない商品を選ぶと、相場が下落したときに慌てて売却しやすくなります。

標準偏差やリスク分類を参考にする

証券会社の商品ページや月次レポートには、値動きの大きさを示す標準偏差、リスクメジャーなどが表示されている場合があります。

数値が大きいほど、一般に値動きも大きいことを示します。ただし、過去のデータに基づく指標であり、将来の値動きを正確に予測するものではありません。

似た商品を重複して買わない

複数の投資信託を購入しても、投資先が同じであれば十分な分散にならないことがあります。

例えば、米国の代表的な大型株へ投資する商品と、全世界株式の商品を両方持つと、同じ米国企業を重複して保有する可能性があります。

商品数を増やす前に、それぞれの投資対象と構成銘柄を確認します。一つの広く分散された投資信託だけで、目的を満たせる場合もあります。

目論見書で最低限確認したい項目

目論見書には、投資信託の目的、運用方法、リスク、費用などがまとめられています。すべてを暗記する必要はありませんが、購入判断に必要な項目は確認します。

商品の目的と特色

どの資産や地域へ投資し、どのような成果を目指す商品なのかが記載されています。指数への連動を目指す場合は、対象指数も確認します。

投資リスク

価格変動、為替変動、信用、金利、流動性、カントリーリスクなど、その商品が影響を受ける主な要因が記載されています。

運用実績

基準価額、純資産総額、分配金、年間収益率などを確認できます。運用実績が短い新しい商品では、長期的な値動きを十分に確認できない点にも注意します。

手続きと費用

購入単位、申込締切時間、換金にかかる日数、購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額などが記載されています。

投資信託の選び方では、将来最も上昇する商品を探すより、投資対象が理解でき、コストとリスクを納得したうえで長く保有できる商品を選ぶことが重要です。ランキングや広告だけで決めず、複数の商品を同じ基準で比較すると、自分に合わない商品を購入する可能性を抑えられます。

※1 資産運用業協会「投資信託のコスト」
https://www.imaj.or.jp/study/investmenttrust/costtax/cost.html
※2 資産運用業協会「基準価額と分配金」
https://www.imaj.or.jp/study/investmenttrust/about/navdividends.html