金融機関から商品を提案されたときの確認事項

退職金を受け取ると、銀行や証券会社から投資信託を提案されることがあります。提案された商品をその場で決めず、投資内容と費用を確認します。

投資対象と値下がり要因

どの国の、どのような資産へ投資する商品なのかを確認します。「世界へ分散」「安定運用」と説明されても、株式や高利回り債券の比率が高ければ大きく値下がりすることがあります。

すべての手数料

購入時手数料、信託報酬、解約時の費用などを確認します。退職金向けの商品であっても、一般的な投資信託より有利とは限りません。

分配金の原資

毎月分配型などを提案された場合は、分配金が運用益から支払われているのか、元本に相当する部分を含むのかを確認します。

分配金を受け取っていても、基準価額が下落し、投資資産全体では減少している場合があります。

複数の商品と比較する

提案されたその場で契約せず、目論見書を持ち帰り、同じ投資対象の商品やネット証券で購入できる商品と比較します。

説明を聞いても仕組みが理解できない場合は、理解できるまで購入を見送る判断も必要です。

家族と共有しておきたいこと

退職後の資産運用は、本人だけでなく家族の生活にも関わります。口座の存在や運用目的を共有しておくと、病気や相続時にも資産を把握しやすくなります。

口座を開設している金融機関

本人だけが証券口座の存在を知っていると、病気や死亡時に家族が資産を把握できないことがあります。

金融機関名、口座の存在、問い合わせ先などを家族へ共有しておきます。パスワードそのものを紙に書いて渡すのではなく、安全な情報管理方法を考えます。

資産運用の目的

何のために投資信託を保有しているのか、いつ頃から取り崩す予定なのかを共有します。

家族が目的を知らないと、相場下落時に不安から売却を勧めたり、必要な生活資金まで投資されていると誤解したりする可能性があります。

退職金で投資信託を購入するときは、一括か積立かだけでなく、どの資金を何年間運用できるかを考えることが重要です。生活費と予定支出を預金で確保し、値下がりしてもすぐに使わない資金から始めれば、相場の動きに振り回されにくい運用計画を立てられます。