つみたて投資枠で商品を選ぶポイント
つみたて投資枠の対象商品は一定の要件で絞り込まれていますが、投資対象や値動きは同じではありません。自分の運用期間とリスクへの考え方に合わせて選びます。
投資対象を確認する
つみたて投資枠の投資信託には、国内株式、米国株式、先進国株式、全世界株式、バランス型などがあります。
株式の割合が高いほど高い成長を期待できる一方、短期間の値下がりも大きくなる可能性があります。運用期間や値下がりへの考え方に合う商品を選びます。
信託報酬を比較する
信託報酬は、投資信託を保有している間に継続して差し引かれる費用です。同じ指数への連動を目指す商品が複数ある場合は、信託報酬が重要な比較項目になります。
ただし、信託報酬だけでなく、純資産総額、指数との連動状況、運用会社の体制なども確認します。
複数の商品を買いすぎない
NISAでは複数の投資信託を購入できますが、商品数が多ければ分散効果が高まるとは限りません。
全世界株式型と米国株式型を両方保有すると、米国企業への投資が重複する場合があります。各商品の投資先と構成比率を確認し、役割が重複していないかを考えます。
成長投資枠で投資信託を購入する場合
成長投資枠は、上場株式だけでなく投資信託にも利用できます。まとまった資金を投資する場合も、購入時期や対象商品の条件を確認します。
一括購入にも利用できる
成長投資枠では、投資信託を一括購入することも、積立購入することもできます。
退職金や預金の一部など、まとまった資金を投資する場合に利用できますが、年間枠があるからといって一度に全額を購入する必要はありません。
購入時期を数回に分けたり、つみたて投資枠と同じ商品を毎月購入したりする方法もあります。
対象外の商品もある
成長投資枠では、すべての投資信託を購入できるわけではありません。信託期間が短い商品、毎月分配型の投資信託、デリバティブ取引を用いた一定の商品などは対象外です。※1
金融機関の商品画面で、NISA成長投資枠の対象かどうかを確認します。
NISAで損失が出た場合の注意点
NISAは利益が出た場合の税負担を抑える制度ですが、損失が出た場合には課税口座と異なる扱いがあります。購入前に損益通算などの制限も知っておく必要があります。
元本割れは通常の投資と同じように起こる
NISAは税金が優遇される口座であり、元本を保証する制度ではありません。
100万円で購入した投資信託が70万円まで値下がりすれば、NISA口座でも30万円の含み損です。売却すれば損失が確定します。
税制上の損益通算ができない
NISA口座で生じた損失は、税務上なかったものとして扱われます。そのため、課税口座で得た株式や投資信託の利益と相殺する損益通算や、損失の繰越控除はできません。
非課税という利点だけでなく、損失が出た場合の扱いも理解して利用します。
退職後からNISAを始めてもよい?
NISAには利用年齢の上限がないため、退職後から投資信託を始めることも可能です。ただし、取り崩しまでの期間や生活資金を現役世代以上に慎重に考える必要があります。
年齢だけで利用の可否は決まらない
NISAに利用できる年齢の上限はありません。退職後から投資信託を始めることも可能です。
ただし、若い世代より運用後に取り崩しを始めるまでの期間が短い場合があります。株式へ大きく偏った商品を選ぶと、取り崩したい時期に相場が下落している可能性があります。
投資枠より生活資金を優先する
退職金を受け取ったからといって、NISAの年間投資枠まで一度に投資する必要はありません。
年金収入、毎月の生活費、住宅修繕、医療や介護への備えなどを整理し、当面使わない資金だけを投資の候補にします。
NISAは長期的な資産形成に活用しやすい制度ですが、非課税枠を使い切ることが目的ではありません。預金と投資信託の役割を分け、自分が値下がりを受け入れられる金額で利用することが、制度と無理なく付き合う方法です。
※1 金融庁「NISAを知る」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/
※2 金融庁「つみたて投資枠対象商品」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/products/





