退職金を全額預金しても資産を守れるとは限らない

退職金を普通預金に置いておけば、口座に表示される元本は基本的に減りません。

一方、物価が上昇すると、同じ金額で購入できる商品やサービスは少なくなります。

総務省が公表した2026年5月の消費者物価指数は、2020年を100とした場合に113.5でした。(※1)

単純化すると、2020年に10万円で購入できた商品やサービスの組み合わせに、2026年には約11万3,500円が必要になっているイメージです。

預金残高が減っていなくても、実質的な購買力まで維持されているとは限りません。

さらに、退職後の生活費が年金収入を上回れば、不足分を退職金から補う必要があります。

毎月の不足額10年間の取り崩し額
3万円360万円
5万円600万円
8万円960万円

このほかに、自宅の修繕費、車の買い替え、医療費、介護費などが発生すれば、退職金はさらに減る可能性があります。

預金を持つこと自体が問題なのではありません。

すぐに使うお金と、10年以上使わないお金を区別せず、退職金の全額を普通預金に置き続けることに注意が必要です。