退職金の半分を投資するとリスクが高い人
次の条件に該当する人は、退職金の半分を投資すると、相場が下落したときに生活資金が不足する可能性があります。
- 年金収入だけでは毎月の生活費をまかなえない
- 数年以内に住宅修繕や車の購入を予定している
- 住宅ローンなどの大きな支払いが残っている
- 退職金以外の預貯金が少ない
- 投資経験がないまま一括投資しようとしている
- 一つの株式や投資信託へ集中しようとしている
特に、退職金が老後資産のほとんどを占める人は注意が必要です。
投資額は「退職金の何割か」ではなく、値下がりしても生活に影響せず、長期間使わずに保有できる金額から決めましょう。
退職金は使う時期に応じて預金と投資に分ける
退職金の全額を預金するか、半分を投資するかの二択で考える必要はありません。
資金を使う時期に応じて、次のように分ける方法があります。
| 資金の種類 | 使う時期 | 管理方法の例 |
|---|---|---|
| 生活に必要なお金 | 現在から1年程度 | 普通預金 |
| 近い将来に使うお金 | 2~5年程度 | 普通預金や定期預金 |
| 当面使わないお金 | 10年以上先 | 新NISAを利用した投資信託など |
たとえば、退職金が2,000万円あっても、生活費や住宅修繕費として今後1,500万円が必要なら、運用を検討できる資金は500万円です。
反対に、年金収入で生活費をまかなえ、退職金以外にも十分な預貯金がある人なら、長期運用できる金額が多くなる可能性があります。
退職金で投資を始めるなら少額・積立・分散を意識する
投資経験がない人は、退職金を受け取った直後に大きな金額を一括投資する必要はありません。
- 最初は少額の投資信託から始める
- 毎月一定額を積立投資する
- 投資予定額を数年に分ける
- 複数の国や企業へ分散された商品を比較する
- 値下がりしても生活に影響しない金額に抑える
少額から始めれば、投資信託の値動きと、自分がどの程度の下落まで受け入れられるかを確認できます。
新NISAの年間投資枠を使い切ることよりも、自分が無理なく続けられる投資額を決めることが重要です。
退職金を全額預金する前に新NISAなどの運用も検討する
退職金を預金で保有することには、元本が大きく変動しない安心感があります。
一方、全額を預金に置く場合にも、物価上昇、長期間の取り崩し、資産を増やす機会を失うという注意点があります。
生活費と数年以内に使うお金は預金として確保し、10年以上使わない資金の一部を新NISAや投資信託で運用する方法もあります。
退職金を全額預金したままにする前に、自分には長期運用できる資金があるかを確認してみましょう。
投資額は新NISAの上限や退職金の割合ではなく、相場が下落しても生活に困らず、長期間保有できる金額から決めることが大切です。
出典:総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2026年5月分」(※1)
出典:金融庁「NISAを知る」(※2)





