預金を引き出して投資に回すという考え方

預金から投資へ資金を移す目的は、短期間で大きな利益を得ることだけではありません。退職後までの期間を利用して、株式や債券などから得られる収益を資産形成に取り込むことも目的の一つです。

投資では値上がり益や配当を期待できる

株式へ投資すると、企業の成長によって株価が上昇した際の値上がり益や、企業から支払われる配当を受け取れる可能性があります。債券では、国や企業へ資金を提供することで利息を受け取る仕組みがあります。

ただし、株価が下落したり、債券の価格が変動したりすることもあります。投資で期待できる収益が大きいほど、価格の振れ幅も大きくなる傾向があるため、利益だけでなく損失の可能性も理解しておく必要があります。

一つの投資先に集中しない

投資を始める際に注意したいのが、特定の企業や業種に資金を集中させることです。一つの企業の株式だけを購入した場合、その企業の業績悪化や不祥事によって、資産全体が大きな影響を受ける可能性があります。

投資先を複数に分ければ、一部の資産が値下がりしても、ほかの資産の値動きによって影響を抑えられる場合があります。これが分散投資の基本的な考え方です。

投資先を分散しやすい投資ファンド

複数の株式や債券へ自分で投資するには、企業や市場について調べ、購入する銘柄や金額を決める必要があります。その負担を抑えながら分散投資を行う方法として利用されているのが投資ファンドです。

複数の投資家から集めた資金を運用する

投資ファンドは、複数の投資家から集めた資金を一つにまとめ、株式、債券、不動産などへ投資する仕組みです。個人が利用しやすい代表的な商品には、投資信託やETFがあります。

一つの投資信託のなかに数十社、数百社、場合によってはそれ以上の企業の株式が組み入れられていることもあります。そのため、一つの商品を購入することで、複数の投資先を保有できます。

運用会社が投資先を管理する

投資ファンドでは、運用会社がファンドの方針に沿って投資先を選定し、資産の管理や入れ替えを行います。投資家が個別企業の決算をすべて調べたり、自分で銘柄を入れ替えたりする必要はありません。

ただし、運用を専門家に任せれば必ず利益が出るという意味ではありません。投資対象となる株式や債券が値下がりすれば、投資ファンドの価値も下落します。

少額から投資できる商品もある

投資信託には、証券会社や銀行を通じて比較的少額から購入できる商品があります。まとまった預金を一度に投資するのではなく、毎月一定額を積み立てながら投資することも可能です。

積立投資では、価格が高いときには少ない口数を、価格が低いときには多い口数を購入します。購入時期を分けることで、一度の価格で全額を購入するリスクを抑えやすくなります。