月1万円くらいなら、そこまで大きな問題ではない。そう思って見過ごしている出費が、家計をじわじわ苦しくしていることがあります。無駄遣いというと、高額な買い物や派手なぜいたくを思い浮かべがちですが、実際には、本人が無駄だと感じていない日常の支出のほうが長く家計に効いてきます。月1万円でも1年で12万円、10年で120万円です。見過ごした金額としては小さくありません。しかも、それが習慣になっている場合、本人の意識が変わらない限り、同じことが毎月くり返されます。
月1万円の無駄遣いが怖い理由
一回の金額が小さいから止まりにくい
月1万円は、1日あたりに直すと約333円です。飲み物を1本追加する、昼食に一品足す、帰り道にコンビニでちょっとした物を買う。この程度であれば、使ったその場では負担を感じにくいものです。しかし、少額だからこそ判断が甘くなり、気づけば毎日のように発生します。無駄遣いが怖いのは高額だからではなく、少額で習慣化しやすいからです。
積み上がると大きな差になる
月1万円を単純に積み上げるだけでも、1年で12万円、10年で120万円、20年で240万円になります。さらに考えたいのは、使わずに残していた場合の差です。毎月1万円を年3%で積み立てた場合、10年で約139万7,414円、20年で約328万3,020円になります。つまり、月1万円の無駄遣いは、失ったお金だけでなく、本来残せたはずの余力まで奪っていることになります。
自覚のない無駄遣いはどこに潜んでいるのか
ついで買い
無駄遣いの代表例が、コンビニやドラッグストアでのついで買いです。買う予定がなかったのに、お菓子や飲み物、値引き商品、日用品を追加してしまう。この行動は一回ごとの金額が小さいため、本人はそれほど危機感を持ちません。しかし、回数が多い人ほど合計額は膨らみやすくなります。
使っていない固定費
もっと見直したいのが、毎月当然のように出ていくお金です。使っていないサブスク、あまり見ていない動画配信、有料会員のまま放置しているサービス、内容を把握していないオプション料金などは、自覚のない無駄遣いの典型です。こうした支出は一度発生すると存在を忘れやすく、見直しが後回しになりがちです。
安いから買う出費
節約しているつもりで増えやすいのが、安いからという理由だけで買う支出です。セールだから買う、まとめ買いのほうが得に見えるから買う、ポイントがつくから余計に買う。こうした行動は、必要な物を安く買うのではなく、不要な物まで買ってしまう原因になります。結果として、支出を減らすつもりが、むしろ家計を重くすることがあります。
家計を立て直すときの見直し方
先に固定費を整理する
家計を改善したいなら、まず毎月自動で出ていくお金から確認するのが効率的です。固定費は一度下がれば、翌月以降も効果が続きます。サブスク、会費、通信、保険などは、内容を確認するだけでも無駄が見つかりやすい部分です。
次に小口支出の回数を数える
その次に見るべきなのが、コンビニ、外食、ネット通販などの小口支出です。ここはゼロにすることより、回数を減らすことが現実的です。週に何回あるかを把握するだけでも、支出の見え方は変わります。節約は我慢の強さより、把握のしやすさのほうが続きやすいものです。
減らせた分を先に逃がす
見直して終わりにせず、減らせた金額を最初から別口座へ移す仕組みをつくると、家計はかなり安定しやすくなります。月1万円でも、流れていく生活と残る生活では差が大きくなります。自覚のない無駄遣いを減らすことは、節約のためだけではなく、家計に安心感を取り戻すためにも意味があります。
出典:総務省統計局
出典:内閣府





