貯金1,000万円は、家計にとって大きな節目です。ただし、特別な才能や運が必要というよりも、「やらないこと」を決めて、ムダや事故を避けている人が多い印象です。逆に言うと、やりがちな行動を減らすだけでも、貯金は増えやすくなります。
この記事では、貯金が1,000万円に届く人ほど避けやすい行動を、家計管理の考え方に落とし込んで整理します。できるところから真似するだけで、家計のブレが小さくなるはずです。
まず確認:1,000万円は「多い?少ない?」
客観的な目安として、「家計の金融行動に関する世論調査(2024年・二人以上世帯)」では、金融資産保有額の中央値が350万円、平均値が1,374万円と説明されています。平均値は一部の高額保有世帯の影響を受けやすいので、一般的な実感に近い指標として中央値も併記されます。
つまり1,000万円は、中央値より上に位置しやすい一方で、「平均より上」とは限らない、現実的に狙える到達点とも言えます。
貯金「1千万ある人」が絶対にやらない事
1)高金利の借金を「そのうち返す」で放置しない
貯金が増える人ほど、利息でお金が抜けていく状態を嫌います。特にカードのリボ払いやカードローンなど、金利が高くなりやすい借入は、家計の伸びを止める原因になりやすいです。
- 返済が長期化するほど利息負担が積み上がりやすい
- 「貯めているのに増えない」原因が見えにくい
代わりにやることはシンプルで、借金があるなら「返済を最優先の固定費」として扱い、完了までの道筋を先に作ります。
2)固定費を「ずっと同じ」で放置しない
貯金1,000万円に届く人は、毎月必ず出ていく固定費の見直しを後回しにしません。固定費は一度下げると効果が続くため、家計改善の効きが大きいからです。金融庁の教材でも、通信費などの固定費を見直すことが「支出の大きな削減」につながりやすいと整理されています。
- スマホ料金・ネット回線
- 保険料
- サブスク(使っていないもの)
- 家賃、駐車場、車の維持費
代わりにやることは、「年1回の固定費点検日」を決めること。忙しくても、この日だけは見直す、とルール化すると継続しやすくなります。
3)家計の現状を「なんとなく」で済ませない
貯金が増える人ほど、支出と収入を把握せずに生活しません。金融庁の教材でも「自分の支出と収入を把握」し、収支をプラスにすることが家計管理の基本として示されています。
ここで大事なのは、細かい家計簿を完璧に続けることではありません。「どこにどれだけ出ていくか」の大枠が見える状態にするだけで、ムダに気づきやすくなります。
- 週1回、口座残高と支出アプリ(またはレシート)をざっと確認
- 食費・日用品・交際費など、よくブレる費目だけでも上限を置く
4)キャッシュレスを「便利だから」で無制限に使わない
キャッシュレスは便利ですが、使い方を決めないと、支払いの実感が薄れて使いすぎることがある、と金融庁の教材でも注意点が触れられています。貯金が増える人は、便利さとコントロールをセットで考えます。
- 使う決済手段を絞る(増やしすぎない)
- 月の上限、週の上限など「限度」を先に決める
- アプリ等で支出記録を確認する習慣を持つ
5)ボーナスや臨時収入を「ごほうびで消えるお金」にしない
貯金1,000万円に届く人は、臨時収入が入ったときに家計が乱れません。理由は簡単で、使い道の優先順位が先に決まっているからです。
- 最優先:生活防衛費(いざという時の現金)
- 次点:借金返済、固定費の見直しで将来の出費を減らす
- その次:目的のある貯蓄、資産形成
「全部我慢」は続きません。一定のごほうびは確保しつつ、先に貯める分を取り分ける設計が、結果として長続きします。
6)目的のない貯金を「一つの袋」に混ぜない
貯金が増える人ほど、「何のためのお金か」が曖昧な状態を作りません。目的が混ざると、急な出費があったときに、将来の資金まで崩してしまい、立て直しが難しくなるからです。
- 生活費口座(入出金が多い)
- 生活防衛費(原則いじらない)
- 近い将来の目的(車検、旅行、家電など)
- 長期の目的(老後、教育など)
代わりにやることは、口座や積立を「用途別」に分けること。これだけで、使っていいお金と触ってはいけないお金が見えます。
7)「一発逆転」の賭けに家計を乗せない
貯金が増える人は、生活費を犠牲にしてまで大きな勝負をしません。大きく増える可能性は、同時に大きく減る可能性でもあります。家計の土台(固定費、生活防衛費、必要資金)が整ってから、無理のない範囲で検討するのが基本です。
今日から真似できる「やらない」を増やすコツ
- 毎月の固定費を1つだけ見直す(通信費かサブスクから始める)
- キャッシュレスの上限を決める(週上限でも可)
- 用途別にお金の置き場を分ける(生活費/防衛費/目的別)
貯金1,000万円は、派手な節約よりも「家計が崩れる行動をしない」積み重ねで近づきます。まずは、いちばんやりがちな1つをやめるところからで十分です。





