「利回りとリスクは比例する」――基本原則の確認
金融では、安全性・収益性・流動性の三つは同時に最大化できません。収益性(利回り)を上げれば、一般に安全性(元本の安定性)や流動性(すぐ売れる度合い)は下がります。したがって、“低リスク・高利回り”をうたう商品は、どこかに見えにくいリスクが潜んでいると考えるのが妥当です。代表例は、為替・信用・条件付きデリバティブ・早期償還条項・カントリーリスク・カウンターパーティリスクなど。数字だけでなく、その数字が成立する理由(どのリスクを負っているか)をセットで確認しましょう。
初心者が避けるべきサイン(チェックリスト)
- “必ず”“絶対”といった断定表現(元本保証やノーリスクを示唆)。
- 仕組みが複雑で、説明を聞いても自分の言葉で再説明できない。
- “短期間で倍” “年◯◯%を確実に”など、異常に高い期待値を強調。
- 販売側の手数料や成功報酬が不透明、またはリスク説明より利回りの宣伝が先行。
- 換金の条件や中途解約ペナルティが大きい(流動性リスク)。
- 複数の資産に分散されておらず、特定の通貨・セクター・条件に集中。