「まとまった資金があるなら、投資も考えてみようかな」。そんなときに目に入ってくるのが、年利8%、10%といった“高利回り”をうたう商品です。
しかし、利回りは高ければ高いほど良い――わけではありません。金融の基本原則はシンプルで、利回り(期待収益)とリスク(価格変動や元本割れの可能性)はおおむね比例します。
本記事では、高利回り商品の“魅力に見える部分”と“落とし穴”を整理し、代表的な商品タイプと仕組み、注意すべきサインをわかりやすく解説します。
最後に、初心者が安全性と成長性のバランスを取りやすい考え方も紹介します。

高利回りの「魅力」にひそむ落とし穴

低金利が長く続いた環境では、銀行預金の利息はごくわずか。そのため、目立つ数字の“年利◯%”は非常に魅力的に映ります。しかし、安全に高利回りを長期で確実に得られる商品は基本的に存在しません。もし「低リスクで高利回り」をうたうなら、どこかに見えにくい形でリスクが埋め込まれている可能性を疑うべきです。たとえば、為替や信用(発行体の返済能力)、価格連動条件(ノックイン等)、流動性(売りたいときに売れない)などです。