「戻る」の正体は解約金より毎月の固定費

掛け捨て保険は、基本的に貯蓄ではなく「保障のための支払い」です。解約しても解約返戻金がない、またはごく少ない商品も多いため、「解約したらお金が戻る」と期待するとズレが出ます。見直しで家計に戻りやすいのは、解約金よりも「毎月の保険料が軽くなる分」です。まずは、保障が重複していないか、必要な期間・金額になっているかを整理して、固定費を減らせる余地を確認しましょう。

掛け捨てでも解約返戻金が少ない理由

定期保険などの保障性が高い商品は、解約返戻金がないか、あっても少額になりやすいとされています。特に加入して間もない解約では「ほぼ戻らない」ケースもあります。解約返戻金があるかどうか、あるなら金額はいつ時点でいくらかは、証券や契約内容のお知らせで確認できます。

見直しで「戻るお金」を計算する手順

  • いま払っている保険料を全部書き出す(生命・医療・がん・特約・共済など)
  • 目的ごとに分ける(死亡保障、入院、就業不能、がん、介護など)
  • 重複している保障を探す(似た特約が複数、入院日額が過大など)
  • 必要な期間を決める(子どもの独立まで、住宅ローン完済まで等)
  • 削れる保険料=家計に戻る額として試算する

シミュレーション例

ここでは「解約金ではなく、毎月の固定費がどれだけ戻るか」の例を示します。金額は一例で、保険料は年齢・健康状態・保障内容で変わります。

見直し前見直し後家計に戻る額
死亡保障(掛け捨て)月8,000円必要期間を絞って月4,500円月3,500円
医療保険+特約 月5,000円特約を整理して月2,800円月2,200円
合計 月13,000円合計 月7,300円月5,700円(年68,400円)

見直しで損しやすい落とし穴

  • 保障が途切れる:新しい契約が成立する前に解約しない
  • 健康状態で入り直せない:告知や審査が必要な場合がある
  • 解約返戻金の誤解:定期保険は返戻金がない・少ない商品もある
  • 必要保障を削りすぎる:目的(誰のため、いつまで)を先に決める

今日できるチェックリスト

  • 保険証券(またはマイページ)で「保障内容」「月額保険料」「解約返戻金の有無」を確認
  • 会社の団体保険・共済・自治体制度など、すでにある保障を把握
  • 見直し後の「月いくら戻るか」を先に計算してから、解約や減額を検討

出典:生命保険文化センター「定期保険」生命保険文化センター「解約する場合の留意点」国民生活センター「生命保険関連の相談」